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映画レビュー:No.680 ちはやふる -結び-

ちはやふる結び
128分 / 日本
公開:2018年3月17日
監督:小泉徳宏
出演:広瀬すず
野村周平
新田真剣佑
松岡茉優
賀来賢人
國村隼
上白石萌音







ネタバレはありません。




初めてメイド喫茶というのに行ったけど思ってたのと違った。

▼ちはやふるに共感した僕のバックボーン
僕の高校生活の思い出といえばほとんどが部活動だった。
とはいえ僕はあんまり良い選手では無かった。3年間で公式戦に出られたのはガベージタイムの数分間くらいなもので結果に及ぼす影響という意味では限りなくいてもいなくても変わらない存在だった。
でも僕はあのバスケ部が好きだった。それは僕みたいな選手の気持ちもコートに持っていって戦ってくれるチームメイトが好きだったからだと思う。
負けたら出場していなくても悔しかったし、勝った時はみんなで喜んだ。

うちの部はどこにでもある中肉中背の公立高校のバスケ部だった。大体大会を3回くらい勝ち上がったあたりに越えられない壁があって、別に誰もそれ以上は望んでいなかった。全国なんて恥ずかしいくらい遠くにあった。
ただ練習はとても真面目にやってた。だから充実していた。常に精一杯の目標を設定して戦ったから、届かなければ悔しかったしたどり着ければ達成感があった。
全国出るような人たちに比べれば鼻で笑われる程度の努力かもしれないけど、僕は僕なりに三年間をバスケに費やしたし、それができるチームに恵まれた。

▼どこにでもある普通の部活、という描き方
千早たちのかるた部は確かに強豪だけれど、あの部にも僕と同じように結果を目標にしない普通の人がいる。
ほとんどの高校生がそうであるようにただ好きだから、とかなんとなく興味を持って、という素朴な動機で始まる青春がある。実力者である千早も太一も彼らを歓迎する。実力主義ではなく信頼できる仲間であることが大前提のチームとして瑞沢かるた部は描かれている。
もちろん対戦相手のいる試合を戦う以上勝ち負けという結果も描かれるのだけど、結果はあくまで結果でその過程を否定するものではない。試合に勝つことが超目的なのではなく部活をやることの悲喜こもごもが描かれているので僕はちはやふるが好きなんだと思う。

▼青春に様々な経験をする尊さ
常に収まるべきところに収まるとは限らないのが青春だ。
悩んだり、くじけたり、失敗したり、そこから成長したり、それぞれが思い切って一歩を踏み出す事で見える世界の素晴らしさをきちんと若者に向けて作っている。僕はちはやふるトリロジーのそういうところがとても良いなと思う。
今は完璧でないこと、失敗することに対してとても厳しい時代だと思う。特に学生にはそんな狭量に負けずにどんどん挑戦してもらって、挑戦することで見つかる経験の大切さを知ってほしい。
戦わなければ負けることはないけれど、僕はあの時負けることの悔しさを知れてよかったと思ってる。学生というのは可能性に無限の自由があって何をしても許される貴重な期間なのだから何も選ばないのはもったいない。

青春は不可逆だからこそその人が選んだ道がその人にとって最短距離だという肯定を、僕も大人として応援したい。
勝つか負けるかでハッピーエンドかどうかが決まるのではなく、彼らが納得できる結末を選べたことがとても嬉しかった。
彼らの刹那のきらめきが語り継がれる物語として完結するのを見届けられて幸せでした。

★★★★★★★★☆ / 8.5点




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