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映画レビュー:No.725 アーリーマン~ダグと仲間のキックオフ!~

アーリーマン
89分 / イギリス
公開:2018年1月26日(日本公開:2018年7月6日)
監督:ニック・パーク
声の出演:エディ・レッドメイン
トム・ヒドルストン
メイジー・ウィリアムズ
ティモシー・スポール
リチャード・アイオアディ




大きい病気はしたことあるけど大きい怪我はしたこと無い。

▼リアリティを即物的描写で壊していくというアニメならではのコメディ描写
冒頭からぶっ飛んだ設定でゲラゲラ笑ってしまった。本当に好き勝手やってる。
常識を壊すにしてもここまで即物的にやるかってくらいストレートな表現で笑いを取りに来る。
アードマンアニメっていつもそうだけど全員目がキマってるのがもうズルい。

▼自分の可能性を追求する話
最近僕の中で「今いる場所が自分の世界の100%だと思うな」という感覚を映画から感じることが多い。そういう外的な好奇心こそが人生を豊かにするという価値観を示してくれる作品が好きだなと思う。
本作は性差による軋轢やルーツを追われる人という現代的な少数意識をとても自然にすくい上げていて、サッカーというユニバーサルな競技、子供向けエンタメ映画という間口の広さでそういう公平性を示すのがとても良かった。
ヒロインが主人公チームに合流する理由に利害の一致以上のロジックがもう少し欲しかった気がしなくもないけど、彼女がチームに入ってからのやたらリスキーな特訓描写とか随所に挟まれるナチュラルハイな演出にずっと笑ってた。

▼悪役の造形と演出的な詰めの甘さ
悪役の造形もとても現代的で、自分の利益だけを考えて娯楽を搾取の道具として利用する権力者ってめちゃめちゃ心当たりがありませんかね皆さん。
何しても許されると思って堂々と汚い手を使いだすとことかもはや笑えなかった。排他と搾取。ゲロゲロ。
まあクライマックスの展開はぶっちゃけまんま少林サッカーで16年前でこそ少年漫画的なノリでギリギリ有りになった悪役像を未だにここまでステレオタイプな形で登場させるのはどうかなと思ったけど、そこら辺は子供向けだからわかりやすくしているのもあるのかな。
正直相手チームまでノリノリで買収に乗っかるのとか演出的深みも削いでいるし何より教育上良くなくて演出として疑問が残る部分ではあった。
ラストのシュートに至る流れも勢いでハッピーエンドに持ってかれてしまうので、「まあそういうことなら納得するしか無いけども、、、」という消化不良感が残る。
そういう"展開ありき"な描かれ方は細かい部分なのだけどもったいないなと思った。

それも含めて全体的にコメディ全振りみたいな偏った力加減の作品なのだけれど、物語に必要なロジックや段取りとギャグがきちんと噛み合うように演出されていないので上記のような展開ありきな描写や若干のテンポの悪さが生まれていると思う。
荒唐無稽なアイデアで解決するのと展開が荒唐無稽かどうかは全然違くて、本作はもっと前者をブラッシュアップできたんじゃないかな。

ただ面白いところは本当に面白くて今年一番劇場で笑える映画だった。個人的には鴨が出てくるところのパース使ったギャグがむっちゃ好きだった。俺頭固いからあのギャグ絶対思いつけない。んなわけあるかいってゲラゲラ笑った。
全体的に「WTF!!」って感じで頭使わずに観れてよかった。

★★★★★★★☆ / 7.5点

ちなみに最近星取りが甘めと言うか大体7~8点の間に収まるのだけど、それは何ていうかどんな映画でも楽しんで見れるようになってきたってだけで忖度や贔屓は入ってないつもりです。

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