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2017

映画レビュー:No.527 LION/ライオン ~25年目のただいま~

lion ライオン
129分 / オーストラリア、アメリカ、イギリス
公開:2016年11月25日(日本公開:2017年4月7日)
監督:ガース・デイヴィス
出演:デーヴ・パテール
ルーニー・マーラ
ニコール・キッドマン
デビッド・ウェナム







この記事はネタバレを含みます。ご了承ください。




パズドラのアプリを消したら本をたくさん読めるようになった。

▼一番良かったシーン~空撮の効果的な使い方
マジで猫も杓子も実録物だな。別に実録物だからって理由で作品の善し悪しを決めたりはしないけど邦題が「25年目のただいま」って、これで最後のシーンが25年ぶりに再会とかだったらぶっ飛ばすぞって感じよね。ははは。

冒頭から随所で印象的だった空撮が中盤、主人公自身も嘘か本当か曖昧に、断片的にしか覚えていなかった昔の家の帰路をグーグルマップの中に見つけて鮮明に"思い出す"という場面で効果的にカットバックされるのがエモーショナルでよかった。ルーニー・マーラにはその道筋は一から十まで覚えてるって言ったけどあれは真実かどうかはわからない。本人の希望のようなものかもしれない。覚えていないと言葉にしてしまうと本当に無くなってしまうみたいな感覚もあると思うな。
まあ一連の流れに関しては「急に地元見つけたな!」って感じではあるんだけど。

▼情動を導くぎこちなさ~ドラマのバランスの悪さ
思いのスピードが物理的な距離を超えるまでに25年かかってしまった、みたいな話なんだけど個人的には経過した時間と主人公の感情の重さがいまいち上手く繋がらない感じがあった。
飛び越える時間も感情の方向性もあいだがない感じというか、振り幅が大きく極端で結構置いてかれてしまった。映ってない部分の飛躍がデカいというか。
郷愁思い出した途端にガクーンと故郷の方に主人公の感情が流れているように見えてもう少し今の環境との間に揺れるバランスの方がいい気がしたし、もっと言えばホテル経営という大学の専攻とかそういう部分にも潜在的な感情が織り込まれているような演出をしておくと一貫性が出たと思う。
主人公は恋人を招待した実家の食卓で家族喧嘩を始めたり不器用なやつではあったけどそれにしてもお前ちょっと問題あるぞ!ってくらい自分本位に見えた。そりゃ冒頭からあれだけじっくり生き別れの事情を描かれれば切実な気持ちだということはわかるんだけど逆にオーストラリアの方の描き方が軽すぎる。

▼役者の簡単な印象
ルーニー・マーラの同じ学科にこの娘がいたら!って感じがすごい良かった。主人公の幼年期を演じた子役がすんごい上手かった。
個人的な役者へのバイアスでキーラ・ナイトレイの良妻賢母って説得力ねえ!と思ってしまった。ちょっとその先入観を改めようと思った。ジャッキーのナタリー・ポートマンと本作のキーラ・ナイトレイをチェンジしたら印象のバランスとしてはちょうどいい気がする。

★★★★★☆ / 5.5点



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