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2017

映画レビュー:No.530 アシュラ(原題「Asura: The City of Madness」)

アシュラ
133分 / 韓国
日本公開:2017年3月4日
監督:キム・ソンス
出演:チョン・ウソン
ファン・ジョンミン
チョン・マンシク
チュ・ジフン
クァク・ドウォン







この記事はネタバレを含みます。ご了承ください。




セクシー女優っていう言い方がめちゃめちゃ嫌い。

▼韓国警察汚職物の最新作
ようやく春の韓国映画三強を制覇。たしかにどれも濃ゆくて三者三様に面白かった。

もう何回と観た韓国警察汚職物の最新作。政治家も警察も腐ってる。賄賂!口封じ!スパイ!裏工作!話通じなきゃぶっ殺す!と相変わらず全員もれなく倫理観の底が抜けてて楽しい。
ただ今作は韓国縦社会を描く際に多く見られる血縁や成り上がり根性は薄め。末端でパワーゲームにぶんぶん振り回される卑小な男が主人公。

冒頭から登場人物が立て続けに女関係で弱みを握られててこいつらには「人の振り見て我が振り直せ」的な学習能力は無えのかなって笑った。主人公が危篤の奥さんを御見舞する度にてめえも何発かお見舞いされたんだなって感じで毎回傷を増やして最終的にどう見てもカタギじゃないだろってくらいボロッボロになってて医者も気が気じゃなかったろうと思う。

▼話の軸になる主人公と弟分の関係性
主人公とその弟分の関係が結構物語の軸になっているんだけど最初に登場した時あんまりの華の無さに絶対大した役じゃないと思い込んでたあいつがどんどん調子に乗って映画の中でも役割を大きくしていくのが面白かった。特に髪型であいつの垢抜け具合=調子乗り具合が演出されてるのが上手いしウザかった。
この手の映画で上のやつにいいように利用されるって描写は結構ある気がするけど下のやつにモリモリ調子こかれる、それも元々自分がフックアップしてやった事に端を発して調子にこかれるっていうのは新鮮なやるせなさがあった。
主人公がとっくに立場的には追い抜かれてる弟分に事あるごとに「ドヤッ!」って先輩面するのがマジでやるせなかった。

▼破天荒でパワフルな展開
正直敵に当たる奴らが何重にも理屈の予防線を張ってるからこの話収束させるなんてもうぶっ殺して溜飲下げるくらいしか無くね?と思ってたらマジで最終的に主人公が自暴自棄&ごちゃまんで結果全殺しって終わり方だった。まあ正直奥さん死んだとこで話し終わってる感あるし展開的に上手いとは思わないけど楽しくは観た。笑
主人公と弟分の関係、主人公と奥さんの関係に関しては話の成り行き上納得せざるを得ないという以上の描写がないのでそれぞれもうツーポイントくらい具体的な関係性の強調描写が欲しかった。

中盤に市長がパーティに味方をかちこませて英雄的行為を自作自演するシーンがあるんだけどあんな不自然な流れで乱闘になって、どう見ても市長から刃物持ってるやつに近づいてて、挙句あからさまに凶器を投げ渡してるのにそれをあんな風に報道する韓国マスメディアのリテラシー(つうか取材力)は大丈夫かと思う。
もしくはあの場にいるマスコミはすでに市長に抱え込まれててあとは既成事実をどうでっち上げるかって話だったんだろか。それにしても堂々と不自然すぎて笑った。あそこも主人公が弟分にドヤッ!ってしたいがために頑張ってた。
あと僕は"痛い"シーンを観ると鎖骨の間がきゅっとなる体質なんだけどコップをぼりぼり食べるシーンは「これは飴だ...撮影用の飴なんだ...」と一生懸命自己暗示しても鎖骨の間にでっかい穴が空くかと思うくらい生理的嫌悪感がグイグイ来た。

正直サスペンスとしてベタだったり強引だったりするところを雰囲気とチョン・ウソンの「...(・`ω・´;)」っていうなんとも言えない眼力と曖昧な返事で説得されるところはある。細けえとこは気にならん!ってくらい面白いから良いんだけども。笑

★★★★★★★☆ / 7.5点


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