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2017

映画レビュー:No.533 ろくでなし

ろくでなし
106分 / 日本
公開:2017年4月15日
監督:奥田庸介
出演:大西信行
渋川清彦
遠藤祐美
上原実矩
大和田獏
毎熊克也








この記事はネタバレを含みます。ご了承ください。




ELLEという文字列はエルレと読んでしまうなあ。

▼物語の中心となる二人の関係の説得力の無さ
ケンとカズのファンとしては毎熊さんをスクリーンで観れる事が嬉しい。役どころは相変わらずゴリゴリのチンピラヤクザ。

冒頭の「この人とこの人とこの人がこの映画の登場人物です」ってシーンの連なりがとても良くて面白い映画が始まったぞ!とワクワクしたんだけどそれらが一本の線になるキッカケになる主人公の"一目惚れ"って展開が超都合よくて冷めた。
あの二人の関係は最後まで「そんな都合のいい話があるか!」っていう気持ちを覆すような説得力が無いし、最終的に物語の中心的動機になるにはかなり苦しい。
だって主人公のやってることって最初にボコボコにする男と何も変わらないって観客は知ってるし、女は女でベランダ覗いてたり「近所なんです」ってどう考えても嘘だろってわかり易すぎるくらい好意しかない主人公に鈍感装う感じとかわざとらしくてヒいた。
まあヒロインはエロい。そりゃあもうエロい。ファム・ファタルとしての説得力はある。でも物語的に説得力が無さすぎる。ちなみに落合モトキにめちゃめちゃ似てた。

▼展開の都合の良さ~脚本の詰めの甘さ
「ろくでなし」ってタイトルの通りというか登場人物の知能指数の低さはリアリティとして説明が付くっちゃ説明が付くんだけどをそれにしても全員行き当たりばったりすぎで脚本的に詰めが甘く見える。
ヤクザが相手の家で殺しをしたり、借金取りを家の前で追い払ったり、わかりやすく「リスクが発生しました!」って描写があるんだけどそこに対して物語的に一切責任が発生しないのが不思議でしょうがないし、正直甘っちょろい世界だなと思った。
借金取りが来たあとあの家に出入りするのとかドラマ的に変すぎるでしょ。

▼演出の良いとこ、悪いとこ~物語の"ムラ"
渋川清彦側のドラマは説明しなさも含めて凄く見ごたえがあった。渋川さんのあの役を"寂しい"と感じさせるのは演技、演出とも素晴らしくてと思う。女子高生、クラブ店員とキーになる女優さん二人はどちらも知らなかったけど彼女たちも含め役者さんの演技の強度、画面持ちがとても良くて随所に演出のセンスの高さを感じる。
ただ暴力シーンの当て振り感がすごくて総じて軽く見えたのが題材的にも残念だった。リンチされた主人公がヒロインに会いに行ったら顔めっちゃキレイになってたり細かいモヤモヤも多く残る。組長の金を奪うシーンで組長に金庫開けさせたりね。ヤクザの金庫には金と一緒に銃が入ってるもんじゃないのか?危ないぞ。

面白さと都合の良さのムラが激しかった。退屈はしなかったけど物足りない。

★★★★★☆ / 5.5点



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