05
2017

映画レビュー:No.575 甘き人生(原題「Fai bei sogni」)

甘き人生
130分 / イタリア
日本公開:2017年7月15日
監督:マルコ・ベロッキオ
出演:バレリオ・マスタンドレア
ベレニス・ベジョ
バルバラ・ロンキ







ネタバレはありません。




ありがとうはありがとうとしか表現しようがないから困る。

▼過去に囚われた主人公
3本立ての一本目ということにして感想書くのに一番脳みそ雑巾絞り感があった。ギュウッとしてようやくポタポタ感想が出てくる。やっぱりよほどの事がないと映画の印象は上書きされてしまうね。
途中おっさんになった主人公がぼんやりとジェイソン・ステイサムに似てたんだけどその肝心のジェイソン・ステイサムって名前をボコンとど忘れしてしまって延々思い出そうと頑張っていたその間は著しく集中できてなかった。

母親の死から時間が止まっている主人公についての叙情詩。彼は過去に囚われているけど過去が彼を掴んでいるのではなく彼が過去を掴んでいるように見える。繰り返される落下というモチーフや最後に彼女の言う「行かせてあげなさい」というセリフなど彼は全てを予感していながら自らその甘い夢に留まっている。

▼一方向的な寓意の描き方
この映画は多くが画的な反復やモチーフの変奏で主人公の中に、何なら無意識的に存在する予感や深層心理に観客が触れるような描き方をしていると思うのだけど、その場で起こる即物的な出来事と主人公の主観的な問題を上手く繋ぐことができなかったというか、それらの直接的な揺さぶりについて主人公の内的な方向にばかりアプローチする描写に物語的な興味を持てなかった部分が強かった。
物語効果としてあまりにも一方向的というかそれぞれのエピソードに関して裏表の描き方の違いはあれど基本的に同じことを延々言っているような感覚で映画全体として冗長に感じてしまった。

映画として一貫している部分を実感できなかったため(理屈としてわかるというのはまた違う)全体に散漫な印象を持ってしまった。
荻野洋一さんというライターの方の評論(→コチラ)が素晴らしく一気に映画の勘所が掴めたのだけど、こうして構成の意図とかわかって観たら全然違った印象を持つだろうな。いつかもう一度観たい気持ちはある。

★★★★★ / 5.0点

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