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映画レビュー:No.663 エタニティ 永遠の花たちへ(原題「Eternite」)

エタニティ永遠の花たちへ
115分 / フランス、ベルギー合作
日本公開:2017年9月30日
監督:トラン・アン・ユン
出演:オドレイ・トトゥ
メラニー・ロラン
ベレニス・ベジョ
ジェレミー・レニエ
ピエール・ドゥラドンシャン







この記事はネタバレを含みます。ご了承ください。



松本まりかと結婚できるなら一生結婚できなくてもいい。

▼生のサイクルの尊さについての叙情詩
繰り返す生と死のサイクル、人が生まれて人生のパートナーと出会って命を授かってという全てが奇跡的なことだと美しく描く人生賛歌。
この一瞬にはこんなに沢山の時間や感情の積み重ねが有るということをとことんまで慈しむ。死をバッドエンドと捉えず残された生が希望を紡ぐ。

▼エクスプロイテーション要素の見事な欠落ぶり
ただ言おうとしている事はわかるとはいえあまりに物語不在で正直退屈極まった。立派なテーマも大事だけど映画としての見世物性も同じかそれ以上に大事なことだ。
「こんな人生でした」っていうナレーションの後ろでは基本的に会話の中身すら映さずキャッキャウフフと笑いあってばかりの幸福げな家族像ばかり。伴侶と末永く幸せで子沢山というのはそりゃあ良い人生だと思うけど、正直映画向きではない。
一箇所ある人物がプロポーズする場面はすごく良いセリフが書かれててグッと来た。この映画の中でも唯一にして群を抜く長ゼリフなんだけどやればできるじゃないかと思った。
あとはほとんどニコニコしてるかメソメソしてるかのどちらか。

▼常軌を逸した子役キャスティングの細かさ
生を全面的に肯定する映画なので子作りが絶対的善意として描かれていて凄まじい数の子供が色んなつがいからポンポコポンポコ生まれる。流産してもめげずにポンポコ産み出す。
そんな話だから各子供の成長過程にいちいち子役を配さないといけないのでエンドロールの子供クレジットがえらいことになってる。笑うしかない。

僕達の生きている今、に繋がるラストまで連なる愛の描写は美しいと思うけど最後まで超越的に性善な話だと思った。映画だからこそ希望を描くというか、究極的な絵空事というか、僕は正しいことを言おうとする作品は嫌いじゃないけどこの映画はそれしかなさ過ぎる。
作り手の目が純粋すぎて怖い。

★★★☆ / 3.5点
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