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映画レビュー:No.672 キングスマン:ゴールデン・サークル

キングスマンゴールデンサークル
141分 / イギリス
公開:2017年9月22日(日本公開:2018年1月5日)
監督:マシュー・ボーン
出演:タロン・エガートン
コリン・ファース
ジュリアン・ムーア
マーク・ストロング
ハル・ベリー
チャニング・テイタム
ジェフ・ブリッジス
ペドロ・パスカル







この記事はネタバレを含みます。ご了承ください。




妹からの誕生日プレゼントは韓国のりでした。

▼エンタメ糞野郎マシュー・ボーン
すっかりマシュー・ボーンに過度な期待をしなくなった立場としては意外と楽しい映画だった。減点で観るか加点で観るかの違いだと思う。
とはいえ皆が言っている通り呆れんばかりにキャラクターに薄情な作品。きちんと見せ場に見合った魅力的な悪役とバチコリぶつかりあった結果として犠牲が出るわけでもなく、ものすごいしょうもない過失でシリーズをまたいだ人気キャラが死んでしまう。
ただ、それに関してはそもそもキックアスの時からマシュー・ボーンはそういう人だったので、込み込みで観れば作品の「これがやりたかったんだな」という部分も逆にわかりやすい。
要はマシュー・ボーンっていうのはエンタメの前にはキャラクターの人生や人権は尊重されず、倫理や責任は娯楽の二の次というエンタメ糞野郎なのだと思う。そういう軽薄さを積極的に面白がりに行くのかどうかで評価が別れているんだろう。
そこのところに筋の通ってたX-MENファースト・ジェネレーションとは何だったのだろうか。

▼アクションシーンの盛り上げ上手ぷり~目で見る映画の楽しさ
とにかく5分に一回楽しい見せ場があるという一点において観客を楽しませる配慮が行き届いていて、そこに関してはしっかりした伏線含め場面設計の段取りがきちんとしている。
正直どんなリアリティの話なんだというくらい何でもありなガジェットがわんさか出てくるのだけど、それもガジェットそれ自体の能力ではなくきちんと戦闘スタイルや見せ方で盛り上げてくれるので目で見る楽しさ満点。
「マシュー・ボーン!!あいつ、アクションシーンの描き方がよくわかっているんだ!!」とホノオくんもびっくり。コレオグラフィのアイデアの詰め込みっぷりはとにかくすごい。

▼設定に対する不誠実さ
逆にそこに向けての前フリはとことん雑で配慮がない。「嫌なことあったけど酒でも飲んで忘れようぜ!」って感じの脚本で、良いとこと悪いとこ足した時に総じてプラスになればいいやという頭の悪い足し算思考で出来てる。
もはや紳士という設定を真面目に踏襲する気もなくて、そういう点も作り手の軽薄さが出ている。人を殺して捨て台詞とか紳士的なものから一番遠い振る舞いだと思うけどなあ。
本作はキャラクターの成長を潔いまでに諦めていて、僕はそれは不誠実だと思った。

▼お気楽な展開~さしあたっての解決を大団円として描くデリカシーの無さ
また前作でも強く感じた部分なのだけど、「敵の目論見を食い止めてハッピーエンド」という結末もとてもお気楽。
前作も今作もさも犠牲者が出ませんでしたというバランスで演出されているけれどそんなに単純な事態じゃない。
そもそも麻薬って「やめたいからといってやめられない」ところに危険性があるもので、本作の麻薬中毒の浅薄な捉え方はなんなら良くない誤解を招くと思う。
もしかしたらあの解毒剤を飲んだら依存症も治ってしまうのか。マシュー・ボーン絶対麻薬やったことないだろ(全然悪いことじゃない)。

まあ「大嫌い!」とかそういうテンションではない一方で概ねみんなと同じ部分で「ちょっとどうなんだ」という不快感も感じたりはしたけれど、そういうもんだという割り切った評価をしている。
ジュリアン・ムーアの悪趣味過ぎる悪役像が良かった。

★★★★★★ / 6.0点




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